2014/05/29

京都市の「待機児ゼロ達成」の発表について

下記の内容で、書記局ニュースを発行しました

京都市の「待機児童ゼロ」達成の発表について…
520日京都市は、認可保育園への入所を希望しても入れない「待機児童」が2014年41日時点でゼロになったと発表しました。
これは、『市は民間保育所に補助金を積極的に交付し、新設や増改築などを促してきた。保育所定員はこの10年で計1990人分拡大し、13年度だけでも495人分増えた。自宅などで少人数の子どもを預かる昼間里親などの拡大も進めており、この結果、昨春94人だった待機児童数は今春はゼロになった。』『「待機児童」の定義が現在のものになった2002年以降、近畿の政令市でゼロを達成したのは初めて』と新聞等では報じられていますが、現実はどうなのでしょう?


≪国の待機児童の定義≫

「保育所に入所していない児童数」から「昼間里親等」を利用している児童、「幼稚園預かり保育」を利用している児童、他に入所可能な保育所があるにも関わらず特定の保育所を希望し、入所しない児童を除いた数。

→“兄弟がすでに通っている保育園に、下の子も通わせたい…”
 “仕事と生活のやりくりが大変なので、できるだけ家に近い保育園に預けたい…”そんなあたりまえの願いは通らず、待機児童にはカウントされないのです。
現在京都市には、このような「特定の保育所のみ希望」している児童が359人もいます(京都市発表)

…しかも、

「保育の実施基準に該当しない児童」

保護者が自宅で求職中、育児休業中、労働時間が月64時間未満など保育の実施基準」に該当しない児童

この児童数の合計が451(京都市発表)もいるにも関わらずこれらも待機児童にはカウントされないのです。

→仕事をしたいのに、預かってもらえる保育園がない⇔仕事をしていないと保育園に入れない「にわとりがさきか、たまごがさきか…」…矛盾だらけです。
 もちろん「入園が厳しいと聞くから…」と申し込みをしていない人もまだまだいます。

しかも、この「待機児童ゼロ」のうらには3200人もの定員外入所の子どもたちがおり、規制緩和されたことで、各園は詰め込みで受け入れをしている状況です。
これらの要求にこたえ公的責任で保育園を増設していくことこそが、行政の役割だと思います


★待機児ゼロを達成するにあたって、京都市が発表した「2008年以降の主な取組」
・民間保育所:新設12、増改築24、分園設置13 計49箇所
・昼間里親:新設12箇所
・小規模保育事業等:新設6箇所
・幼稚園における保育ニーズに応えるための預かり保育の充実
・保育士確保のための処遇改善


→施設の数だけ見れば改善されたように見えますが、これらは、前述の「特定の保育所」への入所を希望する親や、これから仕事をしようとする保護者のニーズからはかけはなれた現実になっています。“仕事と子育てを両立させながら生活するために、保育園にわが子を預けたい。”“わが子が一日の大半を生活する場だからこそ、保育園を選びたい”…という事が親のニーズではないでしょうか?だからこそ、地域に保育園を増設することが求められます。
しかも、「小規模保育事業」や「幼稚園の預かり保育」等にみられるように、これからの保育制度の改悪にともない、保育園での待機児童解消ではなく、“親が多様な保育サービスの中から、自分たちに合った施設を自由に選べるように…”といった、危険性をはらんでいると感じます。
→さらに京都市は…



京都市独自の保育士の配置基準及び処遇改善の成果として、
「市独自財源により43億円(平成26年度予算)を上回る民間保育所への運営補助金を確保し、民間保育所の保育士を国基準より手厚く配置するとともに、保育士の処遇の改善を図ることにより、全国でトップクラスの給与水準を確保しています。
 これにより、安定的な保育士の確保と保育の質の向上を図り、質・量ともに全国トップクラスの子育て環境を実現しています。

と言っています。
これについても、私たちの実感とはかけはなれたもので、たとえ国の平均よりも上回っているとはいえ、まだまだ専門性を保障された処遇とは言い切れないのではないでしょうか?
保育士確保についても、国の准保育士制度導入にむけて動きがある中、各園では非正規化が進んでいるだけじゃなく、職員確保ができず、派遣職員に頼る園も多くあります。

引き続き、よりよい保育を公的責任で進めていくために、学びを深め
保護者とも共同して、取り組みを進めましょう!!

★緊急の重要な取り組み

「子ども・子育て支援新制度」の基準についての府省令が公布され、京都市でも基準案が示され、9月には基準条例案が議会に提案される予定となっています。

それにともなって、京保連が作成した「保育に格差を持ち込まず、保護者負担の増加を招かない制度設計を求める請願署名」に取り組みます。
6月末締切で30000筆目標です!

0 件のコメント:

コメントを投稿